パリのホテルで米を炊いた話

この記事を書いてから別の話を思い出した。

rurururu-0.hatenablog.com

現在兄弟がヨーロッパに留学しており、ちょうど先週が2週間目だった。電話してみるとやはり兄弟も米が食べたくて食べたくて狂いそうになっていた。幸い兄弟が行った国は生魚を食べる文化がある場所で、その影響でスーパーマーケットにパックのSUSHIが売られている。シャリが若干固いが一昔前のコンビニおにぎりレベルの米が食べられるので食いまくっていると言う。

やはり、禁断症状のピークは2週間目。
上記の記事でのフランス旅行は、同じ大学の学生数名で行った。彼らも2週間目を境に米を食べたがっていた。しかし誰も携帯おにぎりのような手ごろな商品は持ち合わせていなかった。

代わりに何人かが生米を持っていた。ホテル生活の中でどうやって米を炊こうと言うのか?厨房の人に無理言って炊いてもらうのか?

すると一人がトランクの中からキャンプ用の携帯IHコンロと鍋を取り出す。お前はブローニュの森で野宿でもするつもりだったのか?


私たちは窓からエッフェル塔が見えるパリのホテルの部屋の中、カーペットの上に座って円陣を組み、その真ん中で米を炊いた。


米を供出できない者は近くのスーパーマーケットに走り、オリーブオイルとパンチェッタを買ってきた。それらを米を炊き終わった鍋で炒め、朝食のビュッフェ会場に置かれたままの個包装の塩コショウをかけ、炊き立てのご飯に乗せる。

絶品だった。歯磨き用のコップで飲むコンビニの安い白ワインに絶妙に合う。
米と言うのはありがたい。熱と水があれば炊ける。そしてなんにでも合う。
欲を言うならパンチェッタに醤油を垂らしたかったが。

何が凄いってそこに居合わせたのは大学こそ同じだが年齢も学科もバラバラ、行きの飛行機で初めて会った者ばかりだった。それにもかかわらず白米を食べたいという1つの目的のため一致団結し、その美味さを共有したのだ。米は人を繋ぐ。

今思うとIHとはいえ室内で煮炊きをしたのはホテルのルール上アウトだったかもしれない。しかしパリの真ん中で仲間と一つの炉を囲み、同じ釜(鍋)の飯を食べるという体験は一生ものだ。

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