口当たりの良い毒『ヴォイニッチホテル』

今週のお題「好きな漫画」

1人暮らしをするにあたり、マンガ蔵書の大多数を実家の書庫に送ったなかで
手元に残した漫画がある。

[まとめ買い] ヴォイニッチホテル

 

理由は短くて、それでいて繰り返し読みできるから。
全3巻。収納場所の少ない住居環境ではこの上ないコストパフォーマンス。
電子書籍を読む習慣は無い)


Amazonの評価からも分かるようにこのマンガ、面白い。
ジャンルは何?ダーク?ファンタジー?日常?サスペンス?ギャグ?エロ?グロ?
その全てであり全く違うもの。説明が難しい。

メインの主人公以外に準主役が複数の群像劇。そのキャラクター達も様々。
ヤクザ、魔女、少年探偵にロボット刑事、殺し屋、幽霊…

こんな纏まりのないキャラクターたちが南の島の寂れたリゾートホテルで織りなすゆるふわなファンタジーサスペンス劇場…基本1話完結で笑いあり、エロあり(絵が可愛いためエロ本としての役割は果たさない)、少し涙あり?

なんじゃそりゃと思ってるあなた、書いてる私も混乱している。
もう一度言うが説明が難しい。

とりあえず読んでみて、などという横暴なステマはしたくないが、このマンガの読みやすさは保証する。マンガにせよ映画にせよ初見のものに手を付けるのって結構体力いるけど、ファーストフードなみにとっつきやすいよ。

マクドのように懐に入ってきて、読んだ直後はきっと頭がハッピーセットになる。
でも繰り返し読む度にするめの如く味が染みわたり、気づけばまあまあの栄養がつく。
※人の命がとても軽い世界なので若干病み描写もあるけど、文句は私じゃなく作者に言ってね。

 

で、もし『ヴォイニッチホテル』を気に入ったらどう作者の『ニッケルオデオン』シリーズも推しておく。短篇のオムニバスでこちらもとても読みやすく、程よい病みと幸福感が楽しめる。

ニッケルオデオン 緑

 

あ、同作者の『性本能と水爆戦』シリーズは本屋で試し読みしてから購入することをおすすめする。ターゲット不明のエロくないエロ本なので。