【SW Ep9】コンテンツからデトックスされたファンはそれでも応援を続けるのか

今週のお題「応援」

奇跡的に札幌にもスターウォーズコラボカフェがやって来た。
いかんせん開催場所が公共交通機関の網目を巧みに避けたド田舎、車がないと絶望的な場所なのが気になるが、北海道に来ただけ良しとする。

開催日の週末すぐに行ってディズニーランドの中のような価格の食事をとり、グッズを買い漁ったわけだが、周りを見て思うことがあったので書いておく。

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休日のお昼と言うスタンダードな時間帯に行ったのだが、周りは2~6歳の子供を連れたファミリーばかり。マイカーを持っていてスターウォーズ好きの層=家族連れになるのだろう。それに現在幼年期の子供の親をやっている30~40歳は、ちょうどプリークエルをやってた時に子供だった世代だ。

だから主に親がSW好きなのかなと思っていたのが、周囲の子供たちから専門用語が出るわ出るわ。「R2-D2」「チューバッカ」「BB-8」の名前などは序の口。

「これはTIE-FighterじゃなくてTIE-Intercepterだよ」
「ママ、今かかっている曲はレイの曲なんだよ」
「ランダムキーホルダー、パルパティーンだった…」

などなど。個人的にパルパティーンを皇帝でもダース・シディアスでもなく実名で呼んでる子供に驚いた。ほかにもつい先月から始まった「マンダロリアン」について語る母子、ダースベイダーのパネルと写真を撮りながら自由に持てるライトセーバーがカイロ・レンのモデルであることに不満を述べる少年。とても頼もしく思えた。

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対して私の周りにいる中高年以上のスターウォーズファンが、ここ数年集まって話すのはシークエルの悪口ばかり。妙だと思うこと、期待外れなことはたくさんあるけど面白いところもいっぱいあるはず。それを思ってたんとちゃうから否定する。もううんざり。(全員が全員そういうわけではないけれど)

でも彼らが悪口を言うのは当然、だってルーカスフィルムおよびディズニーは彼らをターゲットにしてないのだから。文化として成長するために、これまでの基盤を支えた中高年層を切り捨て、老い先長い子供をターゲットにしたのだと思う。端的に言えばデトックスだ。思い切った決断だが、吉と出るか凶と出るかは十年後くらいに分かるだろう。


レイを主人公とするシークエルトリロジーは批判も多いが、新しいファン層の開拓という点においては成功だったのだと思う。
監督の交代や脚本の変更、グッズ向けの新キャラなど金と権力の臭気がひどいが、大昔から「映画」が俗にまみれたビジネスの材料であったことを思えば、そしてスターウォーズという映画が頭を使うタイプではない、良くも悪くも大衆娯楽であることも加味すれば、納得の出来なのかもしれない。

生物が新陳代謝を繰り返すように、政権が交代するように、雑誌が定期的に誌面を刷新するように、1つの時点で留まると成長は止まり腐敗が進み、忘れ去られていく。たとえ過去の功績を劣化させることになったとしても、さらに話題の中心でいるためには変化が必要なのだ。

だから私はスターウォーズについて論じることはあっても決して否定はしたくないし、これからも応援し続ける。プリークエルだって当初は受け入れられてなかったが、時間が解決してくれた。何が正しいかなんて当座は分からない。

そして、今いる中高年のファン層はプリークエル公開時ぶーぶー文句を言いながらもついてきた人たちだ。今回も「ファン辞めるわ」とか言いつつ残るのだろう。