丑の刻参りはいつから始まるの?

今週のお題「怖い話」

1つ前の記事で話した通り大学時代を京都で過ごしました。
地域柄「怖い話」には事欠かず、生活していた7年間の間に
いくつか(霊的な意味で)ヤバい体験もしました。

伏見稲荷を一周した日の夜に枕元で若い男女が宴会する声が聞こえて眠れなくなったり、夜中に先斗町から少し北に行った鴨川沿いを歩いていると妙な歌を聞こえてきたり…(その辺りは霊もさることながらホームレスも怖い)
どうにも私は霊を「見る」ことはできませんが「聞く」ことはできる性質のようで。

 

でも一番怖かったのは霊現象ではなく某丑の刻参りで有名な神社の近くで
これから丑の刻参りをするっぽい人を見かけたことです。
もう数年前のことなので書きます。

ある初夏の夜、大学の課題で行った北西の山奥からバス停でバスを待っていると、
辻向かいの公園に白い影。
見ると中年男性が背広とネクタイを脱いでワイシャツ姿に。
酔っ払いだろうかと思っているとベンチに置いたスポーツバッグの中から白い襦袢を取り出し着始めました。場所が場所なのでこの時点でピンときました。

続いてバッグから取り出される木製のハンマーと蝋燭とチャッカマン。いかんせん蝋燭が大きな和蝋燭じゃなくて仏壇用の小さいやつだったので、もし頭に付けるとしたらすぐ燃えちゃって大変なことになるんじゃ…と思っているうちに男性はナイキのマークの入ったバッグを肩にかけて公園の向こう(神社に続く雑木林)の闇の中に消えていきました。

五寸釘や藁人形までは確認できませんでしたが十中八九丑の刻参りでしょう。
その時点で丑の刻まではまだ1時間半ほどありましたけど、
あまり時間ぴったりに行くと他の人と鉢合わせしちゃったりするから?

しかしご存じのとおり丑の刻参りは現場を他人に見られると
効果が無くなる&呪い返しがあると言われています。

男性は私に見られていることを知らずに行ってしまいましたが、
そもそも丑の刻参りっていつからが丑の刻参りなの?
家を出た瞬間?身支度をした瞬間?藁人形に釘を打ち込んだ瞬間?

男性の丑の刻参りは成功したのでしょうか、
それともワイシャツとスラックスの上から襦袢を着こんでいるところを私に見られて
失敗してしまったんでしょうか。

どちらにせよバスの通る道から見える場所で準備してたんだから自業自得です。

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