営業男と相性の悪い女

同業種懇親会みたいなのに行った。
そこで話した他社の人に「オフィスを改装して綺麗になったから見に来ないか」と誘われ、軽い気持ちで承諾した。


確かに綺麗なオフィス。自慢するだけはある。

なるほどなるほど。綺麗ですね~おしゃれですね~。
こちらの支社では主にどういった業務を~・・・

 


支社に行ったら死者になった。
応対したのは懇親会にいた社員ではなく、営業の男。

営業はそこから1時間半口を閉じなかった。
こちらが口を挟む隙を与えないベラ喋り。
しかも私にも私の職場にもあまり関係ない業種の話を延々と。


なるほどなるほど。綺麗なオフィスで釣って営業がしたかったのね~

でも私はペーペーの新人だしなんの決定権もないのよ~
そもそも飲食店の経営をする予定はないのよ~システム開発会社だからな!


オフィスを改装してからたくさんの訪問を受けていると営業はホクホクと語っていたが、たぶん半分くらいは私のように騙されたんじゃないかな。証拠に私の名刺を弄びながら「これで来訪社がまた1社増えたわけですし」みたいなことを言っていた。


なるほどなるほど。個人どころか会社ですらなく、数として見ているわけだ。


その懇親会は同業者同士の絆を深める場だったのに、裏切られた気分だった。
営業自体は良いとしても、小綺麗なオフィスに遊びに来いというそのやり口が卑劣だ。
言うなればお菓子の魔女の中から本体が出てきたときのマミさんの心境。

「マミさん お菓子の魔女」の画像検索結果

それともオフィスに来い=営業という暗黙の了解だったのだろうか。社会人になって間もなく、普段から営業と言う業種に晒されている人間じゃないから分からなかっただけ?
だとすれば勝手に信頼して勝手に裏切られたわけだ。相手を責めるのは筋違いと言うもの。誰も信用するなってことか。


断っておくが私がディスっているのは綺麗なオフィスで馬鹿なOLを釣った営業とその会社であって、営業の人間全般ではない。

だけど過去に2人の営業男とデートしたことがある。
どちらも恋愛どころか友情を育むのも難しそうだと思った。
単純に私のような人種との相性の問題だ。